想像を絶するBB内の腐食
フランス製ブランドの名品フレームがBB外せないとの依頼で持ち込みされた。
外観上は全く普通で、これってスグ外れるんじゃない…?
というのが第一印象。
道具をちょいカスタマイズして臨むも全く微動だにしない…
作業途中から気になってたのは、BBのワイヤーリードを取り付けるための小さな穴から
大量のアルミカスが出てきていたこと。
あの手この手を考え悪戦苦闘の末、結果知り合いのショップへヘルプすることとなる。
なんとか外せて、戻ってきた。
ところが…
BB内部に水分の直接進入経路は無く、なぜに腐食粉が大量に出てくるのか不思議だったが
BBそのものが腐食しているのは間違いないが、それよりもカーボンBBラグの内部にあるスリーブが
腐食していたことに今回の大きな原因はあった。
水分は左軸とベアリングの隙間から内部へ浸食し錆が進行しスリーブへの侵食へ進んだものと思われる。
どうやら新車組みから一度もBBを分解したことがなかったという…絶句。
ネジ切り部分はなんとか残存しており、ネジ切りをし直し最低限の状態に施行。
組み直すプランはペンディングになったが…
床の間バイクではないが、旧名車を雰囲気のみ確認する程度のライドは充分できそうだ。
やはり日頃の分解メンテの重要性を、こうしたことから理解いただけるのではないかと再認識させていただいた1台だった。
貴重な経験をありがとうございました。